NIGHT DIVING

ナイトダイビングのご案内

ダイビングチームうなりざき石垣店では、もっと海を楽しみたいみなさまのためにナイトダイビングを開催しています。

ナイトダイビングは神秘的な夜の海、生物の夜の営み、サンゴの産卵などなど見どころがいっぱいです。

ナイトダイビング参加についての条件と注意事項

・お一人からでも参加いただけます。
・天候や海況により中止にさせていただくことがあります。
・送迎は市街地のホテルのみとさせていただきます。
・ご参加は各指導団体のアドバンス以上のライセンスをお持ちの方が対象となります。
・ライセンスをお持ちではない方は、ナイトスダイブを含めたアドバンス講習でご参加いただけます。
・安全のためスキルチェックのできない到着日のナイトダイビングからのご参加は出来ません。
・ホテルにお迎えに行く前にご自身で夕食・軽食をすませておいてください。

ナイトダイビングのスケジュール

18:30〜19:00 ホテルお迎え、出港
20:00前後 エントリー
21:00前後 エキジット
21:30 帰港 ホテルお送り

*スケジュールは日没時間により変わることがあります

ナイトダイビングの料金

ナイトダイビング 1Dive ¥9,720
レンタルライト ¥1,080
アドバンス講習(ナイト含む) ¥55,000

石垣島のナイトダイビングで出会える生き物

夜のお魚は寝ているためじっくり観察ができ、写真もビックリするくらい近くで撮影することができます。
また、夜は甲殻類(エビやカニ)の活動時間なので、昼間は岩陰に隠れていて見られない彼らの姿を観察することができますよ。

ここでご紹介する生物はほんの一部です。
ナイトダイビングは、その時々にいろいろな生物が見つかる宝探しのような楽しさがあります。

昼間のダイビングにはない驚きと体験をナイトダイビングで楽しみましょう!
ライトを消して手を振ると暗い水中にキラキラ光る夜光虫も、幻想的で必見!

 
 

SCENE01

岩陰に隠れて体色を赤くして寝るグルクン。

SCENE02

眠るコクテンフグとそれに乗っかるエビ。

SCENE03

水中を浮遊するカザリイソギンチャクの幼生。

SCENE04

自分の作った粘液の膜の中で眠るブダイ。

SCENE05

ふらふら泳ぎながら寝るカクレクマノミ。

サンゴの産卵について

石垣島では、5月~9月の満月の前後の日程でナイトダイビングをすると、サンゴの産卵を見ることができます。
有名なのは5月6月のミドリイシサンゴの産卵ですが、5月6月以外の月でも様々なサンゴの産卵が行われます。

2019年のサンゴの産卵予想日と種類

5月17日~5月23日(満月:5月19日) ミドリイシ、ウスコモンサンゴ
6月18日~6月25日(満月:6月17日) ミドリイシ、ハナガタサンゴ、キッカサンゴ、ウスコモンサンゴ
7月19日~7月25日(満月:7月17日) ハナガタサンゴ、ウスコモンサンゴ、キッカサンゴ、ノウサンゴ
8月17日~8月23日(満月:8月15日) アザミサンゴ、キクメイシ、ノリコモンサンゴ、リュウモンサンゴ、ソフトコーラル、ハナガササンゴ

サンゴの産卵は海中の栄養状態や卵の成熟状況により日程がずれることがあるので、「確実に見られます」とは言えません。
また、同じ石垣島周辺でも、北部と市街地など場所によって1日~2日ほどずれることもあります。

そのため、蓄積したデータと照らし合わせながら満月の夜を基準として7日間くらいを予想日としています。
約7日の期間内で産卵が行われますが、この日程中最も盛んにおこなわれるのは、1日~2日間となります。

上記の種類は、過去にその月に産卵が確認できたサンゴの種類を挙げています。
今のところこれ以上の精度を上げることは難しく、できるだけ日程を長く取ってチャレンジすることをお薦めしています。

5月・6月のミドリイシサンゴの一斉産卵

ミドリイシの産卵

5月・6月のサンゴの産卵は、一斉産卵として有名なミドリイシを狙います。
ミドリイシは一般的にテーブルサンゴや枝サンゴと呼ばれている、種類が多くて群生する分布域が広く、成長の早いサンゴ。

同種のサンゴは同日同時刻に産卵することから、群生域が広く数の多いミドリイシが産卵すると、潜っている水中はサンゴの卵だらけになります。

真っ暗な中にライトを照らすと、無数に浮かぶサンゴの卵が宇宙空間に広がる星のように見え、とても感動的。

60cmを超えるテーブルから一斉に放出されるサンゴの卵を見ると感動で涙が出ます。

そして、ボートに上がった後は産卵後特有の匂いがします。
ちょっと…クサいです(笑)。

先に書いたようにサンゴの産卵は、場所やサンゴの生育状態などにより産卵したりしなかったり。
さらには、水温・天候などいろいろな条件により日程がずれることもありますが、その原因は残念ながらはっきりわかっていないそうです。

それでも、年に数度しかない暗い夜の海の中で行われるサンゴの生命の営み、卵達の旅立ちの瞬間に立ち会うことができた時は、とても感動的な体験になります。

そして、もし大アタリの日に産卵を見られたら、それはとてもラッキーで幸せなことなのです!

※ミドリイシの産卵は時間が遅いため宿へのお戻りが遅くなります。また、ダイビング後のログ付けは行いませんのでご了承ください。

サンゴの産卵にまつわるお話

無数の卵を放出するミドリイシの仲間

サンゴの産卵と言いますが、実際に見ているのは、卵と精子の入ったカプセルです。
サンゴはほとんどが雌雄同体とされていて、この両方が入ったカプセルを放出します。

ただ、同じカプセル内の精子と卵は受精することができないため、周りの同種のサンゴが一斉にカプセルを放出することで、受精する確率を上げます。

一般的に「サンゴは同日同時刻に産卵する」と言われるのは、このためなのです。
(あ、カプセルだとややこしいので、ここからカプセルのことを“卵”と書きます)

サンゴ内の“卵”の成熟には、水温が関係していると言われています。

また、産卵日については月齢周期が関係していて、サンゴたちは種類ごとに満月かもしくはその前後の日程で、同じ種が日没からの時間に同調して合わせているそうです。

つまりサンゴたちは、海の中で月の満ち欠けを知り、日没からの時間を計って同じ種類が同じ日のほぼ同時刻に“卵”を一斉に放出するのです。

放出されたカプセルは水中や水面で割れて、翌日には受精したプラヌラ幼生が誕生します。
プラヌラは自分で泳ぐことが可能ですが、この段階でかなりの数が食べられてしまいます。

運良く生き残ったプラヌラは、3日~1週間ほど経つと水中に潜って着床し、ポリプへと変態をとげて、ようやく稚サンゴになります。

噴火のように勢いよく卵を放出するハナガタサンゴ

稚サンゴは体の中に共生する藻(褐中藻)に光合成をさせつつ、海水に溶け込んだ二酸化炭素とカルシウムを体内に取り込み、炭酸カルシウムを分泌して石灰質の硬い骨格を作りながら、分裂してクローンを作ってどんどん成長していきます。

この過程で二酸化炭素を取り込み酸素を放出しているので、地上の森やなどと同じように地球温暖化防止の役割を果たしています。

まだまだ学ぶといろいろと面白いサンゴのお話、その能力と生態を知ってから産卵を見てみると、より感動が増すかもしれませんね。

(もう少しで産卵しそうなサンゴ)